トップページの写真の履歴とコメント(2006年5月)



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  • タイトル:北海道稚内市の稚内港北防波堤ドーム
  • 撮影日:2006年5月27日
  • 掲載期間:2006年5月29日〜2006年6月14日
  • コメント:掩蓋(えんがい)とそれを支える70本の柱列を総称して北防波堤ドームと呼ばれるこの構築物は、防波堤庇工法で稚内築港事務所の平尾俊雄と土谷実によって設計され、1936(昭和11)年に完成し、高さは13.8m、長さは424m(うち築港事務所直営工事として255m、鉄道省委託工事として169m)であった。1938(昭和13)年には、稚内港駅(現稚内駅)から線路が延長され、横付けされた樺太連絡船に風雪を避けて乗船できるようになっていた。第2次世界大戦終了後は貯炭場や資材倉庫として利用されていたが、老朽化の進んだ防波堤ドームは1980(昭和55)年に「昭和の大改修」によって改修され、1997(平成9)年に外観・質感を損なわないスパイラル巻立工法によって耐震補強が施され、稚内のシンボルとして今もその姿をとどめている。
  • タイトル:広島県尾道市向島の大和ロケセット
  • 撮影日:2005年12月3日
  • 掲載期間:2006年5月21日〜
  • コメント:東映が製作した「男たちの大和」は戦後60年を記念したものであり、原寸大の戦艦大和を復元させるべく、原寸大に復元させたロケセットを製作した。ロケ終了後はこのセットを一般に公開し、尾道の観光資源として利用されていた。実際にこの映画セットを見た後で映画を見ると、カメラワークと映像をいじる技術が如何に進歩しているかをよく理解できるものである。しかしながらこのスケールでないと出せない雰囲気というものは確かにあり、このセットは見事なまでの存在価値を示しているものであることを実感する。
  • タイトル:岩手県釜石市のJR釜石線陸中大橋駅に残る鉄鉱石積込用ホッパー
  • 撮影日:2006年3月5日
  • 掲載期間:2006年5月16日〜2006年5月21日
  • コメント:日本の近代的な製鉄発祥の地はここ釜石であり、釜石の町までの鉄鉱石の輸送は様々な馬車鉄道や製鉄会社の専用線という歴史を経て官営鉄道となり、現在はその跡をこのJR釜石線に残すばかりとなっている。宮沢賢治が『銀河鉄道の夜』という小説のモチーフに用いた軽便鉄道は現在のJR釜石線であるが、当時はまだ釜石までつながっておらず、この仙人峠がメルヘンの世界と重工業の世界を隔てる峠であったことは味わい深い。
  • タイトル:長崎県五島市蕨町の旧五輪教会
  • 撮影日:2006年5月1日
  • 掲載期間:2006年5月8日〜2006年5月16日
  • コメント:五島列島を形成する5つの島(福江、久賀、奈留、若松、中通)の中で一番人口の少ない久賀(ひさか)島にあり、現在でも車が入る道はなく、山を越えて歩くか漁船を利用するしかアクセスルートがない五輪集落にある旧五輪教会は、明治14(1881)年に造られた旧浜脇教会を、昭和6(1931)年に移築したもので、長崎県下に存在する木造教会としては、最古のものであり、昭和60(1985)年、県指定有形文化財(建造物)となった。窓が教会堂特有のポインテットアーチ型であるのを除けば、外観は日本家屋で質素であり、緩やかに湾曲した入り江にたたずみ、長年の潮風に耐え、今でも宗教施設としての雰囲気が漂っている。しかし内部は一変して、三廊式でこうもり天井の教会らしい厳粛な空間を持っている。