|
今月の日記タイトル一覧(クリックするとその日の日記へ飛びます) |

ようやく日常生活のリズムがわかり始めたように思われる。本日でつくばに来て1週間である。来月からの仕事の内容もほぼ決まり、何とか生活が動き出したように感じられる。ということで、余裕ができたのであろう、身の回りの探索をはじめてみることとした。味わい深い店やこだわりの店がないだろうかなどという探索は生活を豊かにしてくれるものである。ということで近所をぶらついてみたところ、大変味わい深い店とこだわりの店を見つけてしまった。やはり八百屋なのに「うなぎや」という名称はいかがなものであろうかと思ったり、きっとカリスマ美容師に間違いないであろう「青木葉日出男の店」などである。つくばにもこのような味わい深い店があることがわかり、なかなかに人間はこだわりをもって生きているのだと再確認した。戻る↑
つくばという人工的な街には土着の文化がそれほどない。しかしながら日本だけでなく世界中からさまざまな人が集まっているという珍しい土地柄であるため、世界各国の料理を楽しむことができるという特徴がある。ということで本日は友人と旨いカレー屋に行くこととした。インド料理やなのかと思いきや、表には緑地に赤き日の丸が染め抜かれたバングラディシュの旗が描かれている。でも料理はインド料理である。そして友人いわく夜にここに来たときは自分以外が入っているのを見たことがないということであり、いったいこの店は大丈夫なのであろうかと心配しているとのことであった。心配してはいるが料理の味は絶品であり、この日本の片田舎にいながらにして世界中の料理が味わえる環境というのはなかなかに捨てがたいものであると思った次第。歴史的文化と言う言葉の概念すらなさそうなアメリカの大都市ニューヨークの食文化が、世界各国の料理が軒を連ねることによって醸し出されていてことを思い出し、もしかしてつくばとはそのようは手法で新たな食文化を構築していくのではないだろうかと思いを新たにした晩飯であった。戻る↑
つくばの中心地は市役所のある谷田部ではなく、バスターミナルのある吾妻である。そこにはジャスコと西武百貨店が入っており、その周りには最近になって常磐新線の開通を当て込んだオサレな専門店街が先日オープンしたとのことであった。何しろどれだけ新しいかといえば、物件を探しに先月つくばに出向いたときは工事中であったというからその新しさが理解されようものである。それゆえに車社会のつくばではここへの交通集中は凄まじく、駐車場に入るだけで30分かかるなどという馬鹿げたことになっている。自宅からバスターミナルまでは正味徒歩で5分しかかからないわけであり、荷物が多くなければ車で行く理由は微塵たりとも発生しない。本日はカーテンの受け渡しと言う理由で車で出向いたがえらい目にあっただけであり、よほどのことがない限りここでお世話になることはやめておこうと思いを新たにしたのであった。本日は電気工事屋がエアコンの配線をしてくれるということであり、また電気屋が先日購入したテレビとビデオを持ってきてくれるということであったため、家の中で慌しく工事をしてもらうこととなる。電気工事屋に配線をお願いした後で洗濯機のアースを取り付ける工事をお願いしてみたが、そもそもアースを取る工事が基本からなされていないためたぶん無理だろうとのことであった。ひとしきり作業が終わったので不動産屋に修理のお願いと入居時のチェックリストを持って行き、いろいろと話をしてみようかと思ったが、担当のおねえちゃんは別の接客に追われて相手にしてもらえず、しかも僕が細かいことや苦情ばかり持ってくるという形になっているため、不動産屋としては迎撃体制を敷くようになってしまい、主任と思しき人物が今後対処するようになってしまった。夕刻、友人宅でいい気分で酔っ払いそのまま厄介になる。つくばという車社会では飲みに行くとそのまま泊まるということが当然となるのだなあと思いながらいい気分で引越しの進捗や顛末などを話す。戻る↑

朝より共同浴場にして貸切風呂という不思議な「つぼ湯」の予約に向かう。朝6時よりつぼ湯は営業していると言うことで6時過ぎに出向いたところ、すでに6組予約が入っており、入れるのはおそらく8時ごろであろうと言われ、予約して宿に戻り2度寝を開始する。2度寝から目を覚まし、温泉粥の朝食を満喫し、温泉コーヒーなどで源泉をたっぷりと飲泉していざつぼ湯へ。つぼ湯のいわれを滔々と書いた看板には、関東くんだりからこの地にまで小栗判官が行き絶え絶えになりつつやってきて湯治をしたという件が述べられていた。
隣の豪族との諍いで危うく毒殺されたという事は同じでも、諍いの原因が領地争いと娘の横取りとでは雲泥の差であるが、物語としては後者のほうが盛り上がるというものであろう。しかしながら、関東より444日かけてこの地に到着したということであるが、湯治ならばわざわざここまで来なくても箱根とか伊豆にはこれまた呻るほど温泉があるわけであり、途中そこで我慢できなかった理由などいまだに不明なことは多い。とまあ寒い中順番待ちをしながらそのようなことを考えていたところ、ようやく順番が回ってきたのでいざ入浴。湯小屋に入るときに外で履物を脱がなかったところ、湯小屋の前にあるスピーカーから「履物を脱いでください」と言われてしまう。そういえば前のメンバーが入浴中であったことがわかったのは外に履物が脱がれていたからだったと思い直すなど、他山の石とするべきものを弁えていない事態であったが、これも念願のつぼ湯に入れたからに違いないと勝手に解釈をしてみる。湯を満喫していざ熊野本宮で参拝し、参拝後に出先の茶店でもちを食したりしていざ車を北に進める。まずは自遊人の源泉パスポートを消費するべく十津川の上湯温泉を目指す。途中十二滝を見物したりして紀伊半島の奥深さを満喫し、無事温泉に到着。
露天の男湯は道から丸見えであり、それだけ景色のよい温泉にまったりとつかり、心行くまで温泉を味わう。風呂上りの運動と称して川に架かる野猿などを堪能し、川の半ば辺りで「この辺で勘弁しといたる」と息絶え絶えに帰還したりする。その後車を龍神に向け、龍神でこれまた結構なお湯につかる。今回利用した温泉は龍神温泉の「下御殿」であり、洗い場および浴槽が畳敷きという摩訶不思議な浴殿であり、座敷で入浴というコンセプトが感じられたがその狙いのほどは不明であった。温泉街の喫茶店で激しくまずいラーメンなんかを食し、高野龍神スカイライン経由で関空へと向かう。スカイラインはさすがに標高が1000mを超えるだけあって路肩には雪が残り、海岸べりの温暖な気候とのギャップに紀伊半島の大きさを感じる。関空には予定通り到着し、友人と茶をしばきながら出立の時間を待つ。友人を見送り、明日はよろしくねと言う不思議なせりふで友人と別れて帰宅。帰宅して最後の荷物をまとめて最後の夜は更けてゆく。戻る↑
およそ宿に泊まる人間に馴染まないリゾートホテルで目を覚まし、窓からマリーナを眺めるなどというお洒落溢れる環境の中、朝飯を必要以上に詰め込みチェックアウトしていざ紀伊半島を奥深くに攻め入る。
まずは大内山にある牛乳風呂を目指す。この牛乳風呂は以前にもいったことがあり、なかなか珍しいということで友人を連れて行こうと思い立った次第。以前と変わらず牛乳の臭み溢れる露天風呂はこれが屋内であれば異臭騒ぎで倒れる人もいたであろうと思えるものであり、かの麗人エリザベートが己の美貌を保つために牛乳風呂に入っていたときにはこの臭いに打ち勝ってまで余りある美しさを手に入れたかったのであろうかと思う。その後車をさらに南に進め、御浜にある回転寿司屋でうまいマグロに舌鼓を打ち、いざ本日のメインイベント会場である那智の滝を目指す。日本一の落差を誇るその滝は偉大にして煌々としており、この滝の姿をカメラに収めるには己の腕のなさも手伝ってか困難を極める。心行くまで滝を鑑賞した後は山道をひたすら走って湯の峰温泉へと向かう。日本最古の温泉と名高いこの温泉では宿の温泉のみならず、アンドレ・マルローが絶品と評した隣のお宿の高野槙の味わい深い温泉までをもを満喫し、日本の温泉の真髄を感じる。その後心行くまで酔っ払い熟睡。戻る↑
引越しが間近に迫っているというのに、この三連休は旅行である。引越しというか異動を命じられるよりも前から計画が組まれており、早い者勝ちというコンセプトで予定表を組んでいる人間としては早々予定を変えるわけにも行かない。たぶん冷静になって考えれば、引越しなどと言うイベントは鉄板で「早々」に該当するとは思うのであるが、何とかなるであろうという計画の甘さを鑑みて本日は旅行することとなった。
ということでつくばから来た友人を亀山で拾う。友人は亀山なる場所を知らないし、生まれて初めてこの駅に降り立つ。友人を無事出迎えて、本日の目的地である伊勢へといざ向かう。途中ヤマギシ会の農場などを車窓から見物し、日本人の故郷である神宮へと向かう。まずは外宮に向かい、その規模のでかさと歴史の重みを実感する。その後に内宮に向かうが、外宮と違いこちらは観光客で大混雑である。仕方がないので五十鈴川べりの臨時駐車場に車を止め、川べりを遡上しておかげ横丁に先に出向くこととなる。おかげ横丁の赤福の店で香ばしく熱いほうじ茶と作りたての赤福餅を食し、赤福餅の製作工程を見物しながらいざ神宮へと参拝する。神宮の森は深く、年明けに行った高千穂とは異なるが、ここもまた日本人の故郷である。参拝を済ませておかげ横丁で伊勢うどんなどを食し、本日は灯台めぐりということでまずは大王埼を目指す。
大王埼は駐車場から灯台までの味わい深すぎるみやげ物店を見物し、色褪せたジャンボマックスなんかを見つけたりしていざ参観する。快晴なので眺望は殊の外素晴らしく、チケットは順調に消費された模様。
みやげ物界隈の「フレッシュな干物」といういまひとつ理解に苦しむ売り文句に頭を悩ませながら次なる灯台安乗埼を目指す。この灯台は13枚綴りのチケットが14枚綴りになったときに新規参入した灯台であり、去年参観可能となったこともあってか灯台内部は妙に新しい。眺望はこれまた素晴らしいもので新たに購入した14枚綴りのチケット消費は順調である。そののち車を本日のお宿へと向ける。本日のお宿は先日の沖縄旅行時にANAの機内で読んだ「翼の王国」に紹介されていた牡蠣料理のフルコースが楽しめるというホテルであり、柄にもなくオサレなリゾートホテルである。おまけに温泉も沸いているし、ギャルソンはめがねっこのおねえちゃんだしと申し分なきこの天の配剤に感謝しまくりであった。牡蠣は目の前の浦で養殖されている新鮮なものであり、心行くまで牡蠣を満喫し、〆が牡蠣の釜飯などという心憎いまでの演出であったことも特筆ものであった。戻る↑
引越しに伴い、ISPとの契約を変更しようと申し出たところ、なかなか厄介なことであることが判明した。現在は光ファイバを利用したインターネット接続を行っているが、契約者の名義を変更するとなれば、電柱から自宅に引き込んでいる光ファイバをいったん撤去する工事が必要になると言う。しかも、そのあと親名義で再び契約するとなれば、またもやその光ファイバを取り付ける工事が必要になると言う。契約者の名義を変更するだけで、どう考えても発生する必要性が考えられない工事が2回も執り行われると言うのだからばかばかしい話である。なのでそういうことはめんどくさいからどうにかならないのかと言うことをカスタマーセンターに申し上げたところ、ならば別名義人(親)の口座から利用料金を引き落とすことにするのはどうかと言う案内を受ける。とりあえずこのISPとの交渉は無事終了したのでよしとする。次に将来異動することを見越し、最も安い料金で某ISPと契約を続けていたのであるが、異動時にほかのISPと契約することをあっという間に決めてしまったので、継続してきたISPの契約を解除するべくそのサイトに向かう。しかしながら、入会するときはあれほど親切丁寧迅速であるのに、いざやめるとなれば不親切極まりない。やめる前には理由を聞かされるし、本当にやめてもいいんですかという執拗な申し立てはあるし、メールアドレスだけでも残せる料金プランに変えませんかと言う案内まであり、そして最後は個人情報がきちんと管理されていることが認められているのはうちのプロバイダだけですと言う脅しめいたものまでを流す始末である。どこのISPでもこれぐらいしつこいのかなあ。それともso-netだけ?戻る↑

本日は電化製品で買い足りないものを追加で買うべくまたもや近所の家電量販店に出向く。今の時期は引越しの季節であり、どの店でも就職だの一人暮らしだの転勤だのを当て込んで大売出しをやっているので、こういうときだけは時流に乗っかるが吉ということであろうと判断し、値ごろな商品を探索することに余念がない。どの家電メーカも宣伝には工夫を凝らしているようで、松下電工の「きれいなおねえさん」シリーズは間違っても僕が買う家電製品ではないが、水野真紀から面々と受け継がれている「きれいなおねえさん」は5代目の仲間由紀恵になってもそのコンセプトは変わらないように見受けられる。一方、それとは一線を画し、ミスマッチから来るインパクトを売り物にしようと魔法瓶メーカが仕掛けているシリーズに「象印夫人」がある。こちらは「きれいなおねえさん」ではなく、どちらかというと「綺麗なお姐さん」である。ということで、目的の品々を購入して帰宅する。帰宅してさらに引越しの準備を進めるが、本棚から本を取り出して梱包し、廊下に積み上げられたダンボールの山を見て進捗具合が順調であると思いながら部屋に戻ると、一向に準備前と見栄えが変わらなくなってやる気がかなり失せてしまう。引越しの梱包はある一定の基準を超えた瞬間にようやく捗っていると感じるときがあるのだが、そこにはまだ達していない様子。いつになったら到達できるのだろうと思いつつ、何とか作業をする。戻る↑
先日来、親が写真つきのメールを携帯で送りたいという願望を強くしていた。親の携帯の機種が何であるかは2003年5月18日の日記を見ればわかるとおりであり、携帯にはデジタルスチルカメラ機能がついていない。親は友人通しでメールのやり取りをしたりするときに、友人の携帯にはカメラがついているに私のにはついていないと拠り所もなく僻んでおり、あろうことか僕や兄がごく普通にカメラ付の携帯を使っているがためにこれまた必要もなく劣等感と取り残された感情を抱いていたとのことであった。ということで、本日はその感情を払拭するべく、親の携帯の機種変更を行うこととした。近所のauショップで買いたい機種を品定めするが、なかなか適当なものが見当たらない。親の携帯の使い方を考えればwinにする必要性はなく、そのため選択肢が比較的狭くなりがちである。しかも、あまりでかいのはいやだとかいろいろと細かい注文をつけてきているため、その結果選ばれたのがA1403Kであった。機種変を終了させて帰宅し、携帯電話の使い方をレクチャーする。あまり一度にたくさんのことを教えても消化不良になるし、マニュアルを見たら書いてあると言ったところで分厚いマニュアルを読むはずはないしということで、ロールプレイングで行う作業をみせてその方法をメモさせ、そのメモを元に親に実際やらせるという手法を用いる。これがたぶん一番的確な習得方法で、自分が納得がいくようにメモを取るし、目も前でその作業は実際に行われているし、メモのとおりに作業をしてもうまくいかなかった場合はどう考えても自分が悪いと言うことで、要するにうまくいかなかったときに文句をぶつける場所がないのである。紆余曲折を経てようやく写真付のメールを送れるようになったまではよかったが、どこかのボタンを勝手にいじったらしく、撮影モードがVGAになっており、それで撮影した画像を送られた日にはパケット代が嵩んでしようがないということを説明して撮影モードを変更させるなどいろいろと修正は続く。戻る↑
本日も送り出される会が開かれた。本日は会社の同僚宅で、定時ダッシュを決め込んで宴会の開始である。手土産のたこ焼きでビールをグビグビとやり、その後は珍しく焼酎ではなくジンを飲みつつ、最近友人がはまっているという世界のCMというDVDを鑑賞することとなる。外国で展開される日本企業のCMは味わい深いものがあるのに、なぜ日本ではそんなにも面白くないCMばかり展開するのだろうかという疑問に駆られる。しかしながら、本日のハイライトはフランスのぬいぐるみメーカluminou(ルミヌ)のCMであり、一本調子のナレーターが「電気を消せば何も見えない、でもルミヌは暗くても見えます」と言うコメントをひたすら繰り返すのである。このぬいぐるみは蛍光塗料が使われているらしく、きっとフランスの子供たちは体に悪そうな蛍光塗料が大量に使われているぬいぐるみを触った手で、おやつを食べたりジュースを飲んだりしているのだろうという妄想をたくましくする。とりあえず、本日は送り出され会であり、友人も人事異動でどこかほかの事業所に飛ばされる確率が極めて高いと言う状況であるにもかかわらず、偉大なるマンネリと形容するべき光るぬいぐるみで頭がいっぱいになった夜であった。戻る↑
冷え込みの厳しさは半端ではなく、朝起きて息が白いと言う久々の体験をしてしまう。この冷え込みの厳しさと凄まじいまでの積雪の中、相倉集落の散策を行う。民俗資料館に招き入れられて、展示品を見る気力が失せるほどの寒さに足の感覚はすでに麻痺してしまっている。その中で館長を勤める地元のおばさまのレクチャーをうけ、この家は140年前に建てられただの、5ヶ月は雪の中暮すだのと言う情報を新たにする。
おばさまの「半日掛りで風呂を沸かしていた」という言葉は、本日の寒さを体感したことによりその切実なまでの要求が半日掛りの大仕事を乗り越えさせるモチベーションであったことを思い起こさせるに十分であった。世界遺産を後にして本日は兼六園に向かう。兼六園で梅を愛で、なかなか味わい深いお茶室のような内橋亭で昼飯を食し、名物の徽軫(ことじ)灯篭や備後吊りという見事な松の雪吊りを鑑賞したり、あんころもちを食したりして加賀百万石の栄華のほどに思いを馳せ、なぜ今年の前田利家は赤井英和なんだろうという素朴な疑問を感じながら一向宗の拠点であった尾山御坊をぶっ壊して作った金沢城を散策する。そののち車を粟津温泉へと進め総湯でまったりと温泉を堪能する。北陸の温泉街は関西の奥座敷と言う立地条件ゆえに大型ホテルが軒を連ね、観光客は町の共同浴場である総湯には立ち寄らぬものである。それゆえ地元の老人たちが多く集うこの浴場はお達者くらぶである。味わい深い温泉を満喫していざ帰宅。なかなか味わい深い週末であった。戻る↑
引越しが決まろうともその前に組んであった予定は的確に消費するべきものである。本日は味わい深い北陸の温泉と、雪深い世界遺産の探訪を行うこととした。味わい深い温泉として選んだのは山代と山中である。とりあえず日本各地をダウジングして歩き回ったとしか思えない空海と行基のおかげで、古くからある温泉はこの世に生を受けたことになっている。山代温泉もご多聞に漏れずそのとおりであり、味わい深い浴殿と言う名の総湯に入れば昼間から気分は最高である。風呂上りに名物の温泉卵なぞを食してみる。63度の湯に8時間漬けることにより出来上がるきわめて半熟な卵は絶品であり、賞味期限が常温で3週間と言うロングライフぶりに信憑性のほどはいまだ不確かである。
山代温泉を後にして次は山中温泉を目指す。まずは腹ごしらえをと言うことで、温泉街にある食堂に入り、名物だと言う釜飯を食すこととする。生米から炊き上げるというその釜飯は大変に美味であり、てんこ盛りのわさびと相俟ってなかなか味わい深いものがあった。そののち総湯である菊の湯に入ってまったりとする。そのあと鶴仙渓にかかるこおろぎ橋などを鑑賞し、橋にかぶせられた筵に今朝の冷え込みの厳しさを感じたりする。朝からすばらしい温泉を二つも攻略し、気分よく本日のお宿を目指す。途中ひるがの高原でかまくらを探索したりして合掌造りの民宿へと急ぐ。本日のお宿は五箇山の相倉地区にある合掌造りの民宿であり、世界遺産に宿泊できると言うなかなか味わい深いものである。宿に着くと先客がおり、小学生が5人ばかし引率者と晩飯を食っていた。飯を食いながらなぜか地元の民謡のビデオ鑑賞となり、飯が済んだ途端になぜか「こきりこ節」のトレーニングが始まる。超越的スパルタ教育の元で2種の楽器の演奏法を習得し、音楽に合わせてにぎやかに演奏をしながら世界遺産の夜は更けていった。戻る↑